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　もうﾉｴｲﾝつっても、みんな忘れちまったんだなあと実感しながら、なにやら寂しいものを感じつつ秋を過ごしています。

ノエイン もうひとりの君へ DVD-BOX

　が、俺は秋は嫌いだ。
　高校の頃、頭がおかしくなったのも秋になったときだしな。何か猛烈に死にたいというか何もする気が無いっていう、今で言うと鬱なんだろうね、そんな風になっちまって動きが取れなくなった経験が有ります。何と言うか、陰口叩かれまくってる気がして、とにかく暴力をふるいたくなるんだけど体は動かなくて吐き気だけがするっていう毎日。こんなんが半年以上続いたような記憶が。
　そんな理由から俺は絶対に学生時代には戻りたくないんです。よく人が「過去に戻れるなら何時にしたい？」的な問いに「高校時代！」とか答えるのが理解出来ない。死んじゃうじゃん、そんなとこに戻ったら。あの当時の体力だったから生き延びれたようなもんで、今の俺の体力じゃ死ぬっつうの。
　とは言っても、年を取ると逆にﾊｯｷﾘとｸｯｷﾘとしてくるものもあって、例えば最近俺が夢中になっていると書いた数学なんてのも、そんな一つではないかと思ってます。
　輝くような発想を生み出せなくなった代わりに、深い部分をゆっくり考察するのが苦じゃなくなって来てるという実感が有るんだなあ、何故か。
　巧くは言えないんだけど、今まで嫌が応にも積み上げてしまった俺の「今まで」ってのが、どうやら、そういう行為を行う時にﾌﾟﾗｽの方向に作用するらしい。年の功っていっちゃえば、それっきりだ。まあ、それも悪くはない気がして来た。もしかすると、俺は死ぬ準備をする年齢に入ったのかもしれない。おっかしいなあ、俺、そこまで老けてねえんだが。
　不眠持ちとして、ｺﾚからやってくる冬の季節は幸いです。
　夜が長くなる、これは素敵だ。
　夏は夜が短くて本当に嫌だ。眠れない夜が短くて済むなんて思うのは幸福な人生を送っている証拠みたいなもんだと思うんだ。自由に眠れない不眠の夏の夜は強迫観念を加速するだけです。夜中の二時頃に、吐き気がするように体は眠いが脳が眠ってくれない時間をむかえて「あと三時間もしないうちに朝になる」という夜の短さは「早く寝ないと、もう引き返せない」という脅迫で、だいたい四時頃には明るくなっちまうし、そうなるともう諦めしか残ってない。でも冬は良いよ、五時頃なんて深夜の延長戦だ。余裕が有るから「薬が効いてくるまで落ち着いて本でも読もう」とか発想の転換が出来るから。ｺﾚは救いだ。
　とはいえ。
　絶対的な体調の不良っていうのもあって、この前の発熱以降、体力というか精神力含め全体の低下が著しいのです。これは周囲が変な方向に転がってるという、外的要因も大きいんだが、この辺りの俺が関与出来ない現象に関しては敢えて言うまい。例えば友人が「俺はもう携帯は持たない」とか宣言して連絡が取れなくなっちゃったりとかの一連は、俺がここで何か書いても何も好転しねえっつうの。
　そんな疲れた体を処理すべく温泉に宿泊予約を放り込みました。
　場所は両神。
　ここは良いですよお、何も無くて。
　周囲に全くと言っていいほど観光する場所が無い。前回行った時に見て回ったけど、妙ちきﾘﾝな中華風の建築物と薬師堂が有っただけ。それも前回見て回ったからねえ、もう何も無い。有るのは温泉と宿だけ。だから、本を一冊持って行って、それを読みながら一時間おきに風呂に入って一日ｺﾞﾛｺﾞﾛしようと画策。余計な物が無いから余計な事が出来ない。そんな、一般ではﾏｲﾅｽ要因でしかないものも、不眠という化け物の前では驚異的な武器になるのだから、この症状のｸｿさ加減は異常だとおもう。
　あと、ｺﾚは未定なんだけど、来年は海外に行きたいなあ。
　こう、空気が乾いてるとこがいい。
　あと、そうだ、最近脳の接続の調子が数学のおかげで良好になって来たので、新しい事を始めようかと思い出しました。以前より興味が有った囲碁をやってみようかなあと思ってます。
　始めたいっておもう切っ掛けは、ｼﾞｬﾝﾌﾟの漫画とかも読んだけど、俺の感情には特にBL回路やｼｮﾀ回路は無いので「読んだだけ」でしたから除外。つうか、この前ね、地元のｹｰﾌﾞﾙﾃﾚﾋﾞが無理して作ってる地元のﾆｭｰｽってのを見たんですよ。猛烈に作りが雑なくせに予算が無いから月に二回ぐらいしか撮影出来ないらしく、同じのを延々流しやがるので自然と見てしまうんだな、ｺﾚが。
　そこで、敬老の日にね、市の囲碁大会ってのが開催された、と。
　その優勝者が壇上に並ばされてさ、ﾄﾛﾌｨとか貰ってる画像が流れたんだけど、すげえんだよ、平均年齢が。確実に80超えてんだよ、壇上。碁石は持てるけど箸は持てねえ感が充実してて、俺はもうそれを見て思ったね、蹂躙してえ！と。
　軒並み、なぎ倒してえ、と。
　某所で「どのくらいやったら全員ぶっ倒して俺が壇上のﾃｯﾍﾟﾝに立てるかなあ？」と聞いたら「貴殿が優勝出来るぐらいになったころには全員あの世に勝ち逃げしてる」という返事を頂きましたが、確かにその通りではあります。まあ、不純な話は横に置いて。
　前から興味は有ったので、とりあえず入門書を買ってみました。

よくわかる囲碁

　ぼちぼち適当に初めて見たいと思っとります。俺が不眠と鬱に殺されない限りはな。