で、何でも明日はFM局が出来て40周年だそうで、東京FMではず〜っと「この40年で心に残ったベストアーティストを5人選ぼう」という企画をやっとります。よう知らんけど。
http://www.tfm.co.jp/40th/second/index.html
 何度も言及していますが、俺はラジオが好きな人間の中の最底辺。駄目人間として適当に生きて立派に死ぬ為、俺も「それが何だか知らねえけれど俺がFMラジオ切っ掛けで色々あったアーティストさん5組」を勝手にやってみようと思います。というか、正月辺りに似たような事をココでやったような気がするけど、ドウデモイイヤな、そんな事。
 
 YBO^2

 深夜ラジオで唐突に始まったインディーズのバンド紹介番組がありました。名前は完全に忘れました。その番組で急に掛かったコノ曲、あまりにもあまりにもで衝撃なんてモンじゃなかったのを覚えてます。俺はこう言う曲で情操教育をされてしまいました。翌日、有り金かっつかんでレコード屋に走ったのは言うまでも無いですが、このシングル切っ掛けに、泥沼のような音の世界に首までドップリと浸かり、今も沼の底に居ます。
 思えば、このシングルから俗にいう「レーベル買い」を始めたんだっけ。
 こう書くと、インディーズ関連を買い始めたのがコレが最初のように思われるかもしれないね。実はそうでもなくてさ。地元が北関東の治安の悪い街だったこともあってね、近所のライブハウスというか何と言うかの店に、当たり前のように「暴威」って人たちとかがおりまして。チケットとかも先輩の「宜しくない行動を好んでする」タイプの人から半強制的に買わされたりしてね。買わないと超コエエし。でも、ギターの人とか好きでね。その関連でオートモッドとか聞いてました。なので、ヴェクセルバルクとかのアルバムは買ってた。
 ただ、何だろう、衝撃的な音という意味では、YBO^2だったなあ。北村氏の亡き今となっては、新譜等を望む事は出来ないけれど、それでも、俺は今も大好きです。
 
 The smiths

 今現在、この音がどこまで誰かの心の中に入れるのか?っていうと相当疑問ではありますね。もっとも、それは俺が聞いてる音楽の大半に言える事なので、俺自身はどうでも良いと思っているのですけど、ただ、それでも、このバンドに関しては少し知りたい気持ちが有ります。
 何かの洋楽番組で、DJの人が異様に投げやりな感じでこの曲を掛けていたのを覚えてます。もしかすると、大した情報も無く音源だけ「流しとけ」って渡されたからかもしれないけど、それにしても何処かこのバンドを毛嫌いしているような印象をリスナーに「わざと」与えたような印象が有りました。
 だから俺は「つまり、このバンドは良いんだ!」と判断しましたけどね。
 良く言われるので改めて俺が言う必要も無いんだけど、要するにロックっていうのが、世間的に好感度が低い、衝動を溜め込んだ若者に訴えるものでした。今は違います。ほとんどファッションだね。ですが、ロックってのが一種の救いとして機能している音楽として存在した時代も有ったのです。
 だからこそ、一つのジャンルとして確立されたんだろうけど、ソレは同時に、ロックが救っていない層が有る、むしろ、ロックが迫害してる若者が居るって事も時代の一つとしてありました。その層は、ロックが救った衝動を溜め込んだ若者たちに「食い物」にされてしまいかねない、内向的な若者達という連中。ロックってのは、時に暴力を肯定し、理不尽な仕打ちをもって、己が救わない層を突き放し虐げる面すら持っていた。実際、それは今も継続中ですよね。俺が何かの気の迷い(あと知り合いが出てるとか)でライブハウスとかいくと、ピンクの髪の女の子とかが明け透けに「なにあの親父!キモ!」って言うしな。
 俺を親父言うな。せめてオッサンって言え。
 まあ、何て言うか、ロックが救わない人たちに訴える音楽という意味で、このバンドは草分けだったんです。繊細な歌詞、変則チューニングを使いまくる技巧的な曲構成。そのくせにメロディアス。酒と暴力でギスギスのライブハウスに乗り込んだ彼らは、ジーンズの尻ポケットに花束を突っ込んで登場し、内気な少年の歌を歌いながら花をばらまいてみせた。シャイなのは素敵!なんて歌詞は始めて見たよ。そういう弱さとか、鬱屈をクネクネしながら歌った姿は、まあ、ピンクの髪の女の子の言葉を借りるとすれば「なにあの親父!キモ!」って事になる。だが、それで救われる人も、あのときは確かに居たんだよ。

 だから、俺は、今、このバンドの曲が何処まで誰かの心の中に入れるのか?が知りたいね。知った所で、別に何の感情も湧かないんだろうけど。

 
 なんか二つ書いたらお腹いっぱいな気分。もういいや。