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今日は病院に行って来ました。医師の「最近どうよ」という問に「熱くて寝苦しい」と答えると「仕方ないねえ」と笑っていましたよ。まあ、笑うしか無いですよ、この熱さでは。何だか梅雨っていう感じじゃなく初夏って感じな昨今です。
それはともかく、状況が安定して来ているので暫くは同じ薬の量で行きましょうって事になり、デパスとレンドルミンを貰って帰って来ました。
本当は薬に頼って眠りにつく何て言うのは卑怯な甘えなのかもしれませんが、何て言うか、自分で自分をコントロール出来ない状況って物の方が俺にとっては苦痛なので仕方が有りません。大体、数学とか好きな人間が夜眠れる訳が無いっていう話も有りますし。
数学者のヘンリ・クラインがアンリ・ポアンカレとやり合ってたときの話ですが、教え子の大学院生からクラインが「数学をやっていると夜眠れなくて困る」という相談を受けた時、「そういうときの為に抱水クロラールがあるのだ」とつぶやいたというエピソードを知るにあたり、まあ、頭の程度は遥かに壊れている自分だけれど、こういうニッチな生き方をしていると不眠は仕方が無いのかなあと思ったりします。
http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se11/se1123001.html
抱水クロラールは不眠症に用いるような代物では有りませんけど、まあ、昔の事なので重箱の隅を突くような指摘はご勘弁を。
そうそう。
- 作者: ドナル・オシア,糸川洋
- 出版社/メーカー: 日経BP社
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こういう本を読んでいると眠れなくなるって言うのは解っては居るんですが、何ぶん、10年近く数学で飯を食って来たりしたわけで、今でこそ職業は変わっちゃってるし、もう自分で計算を解くような事は無いけど、それでも、書店で数学の本を見つけると手を伸ばしてしまいます。
特に、ポアンカレ予想は最近証明されたトピックですし、証明したグレゴリー・ペレルマンがフィールズ賞を辞退したなんていうサイドストーリーもあり、実はもう一冊同様の本を買い込んでいたりします。
NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか 天才数学者の光と影
- 作者: 春日真人
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アルキメデスなど、幾何学の問題を解くのに夢中になりすぎてローマ兵の詰問を無視した為に殺されてます。これは、今の社会的な通念から見ると完全に「馬鹿」の範疇でしょう。ですが、アルキメデスを馬鹿だと切り捨てられる人が何人居るのかな?っていう問も同時に成立する訳です。
どうあっても、ニッチな物事を自分の生業にしてしまうと、其れに没頭して他をかなぐり捨てるか、いわゆる「馬鹿じゃない人」になるように埋没するしか道はないのかもしれません。どちらが幸せなのかは全く解りませんが。
いかにせん、考え過ぎると眠れなくなります。
だから、そういう夜にこそ、俺は強めの薬を飲んで数学者の生き様を思いながら眠りたいと切に思うのです。