注意:
 以下の文章は8/01の深夜に何となく書いた物ですが、下書き保存に放り込んでおいて放置してありました。通常、ココの日記はクソ真夜中に俺が起きちゃってひぃひぃ言いながら退屈此の上ない夜を過ごす羽目に陥ったとき、その退屈しのぎに書く事が大半となっております。それを翌日仕事から帰宅してから再読し「まあ、どうでもいいや」と思った物を公開してます。「これは傑作!」と思った物と「こりゃひでええ」と思った物は全部削除します。どっちも同じぐらいにロクなもんじゃないからな。それと、一晩置くのは、やたら感情的になって個人の悪口を書きまくる事が多い為、冷静になる時間を作らないと心底酷いものを世間様に公にする可能性が高いからです。
 そんな訳で、実は以下の文章も下書きとして書いた物であり、公開するのを躊躇しておりました。理由は別に個人の悪口が沢山書いてあるからではなく(それは無条件で削除するか、余程腹に据えかねるものは伏せ字や仮名にしてます)、こんな文章を俺が書く必要が有るのか?という根源的な疑問を感じたからです。
 世界には頭のいい人が沢山(世界に存在する馬鹿の人数に比べたら微々たる物でしょうけど)居ます。なんていうか、そういう人たちが立派な事を語れば良いんだよ。俺は馬鹿だから語りたくねえ。
 ぶっちゃけ、以下に書かれたものは俺の手に余るようなものだと俺は思います。そういうのは俺が書くんじゃなくってさ、頭のいい人が世間的に当たり障りの無い文章としてまとめるのを待ってる方が楽チンコという事ですよ。別に俺のような馬鹿タレが進んで地雷を踏むような事をする必要なんて無いだろうに。まあ、俺は馬鹿だから地雷を踏んじゃうんだろうけど。
 と、思って放置しといたんです。
 しといたんですが、下書きの方が最近ゴチャゴチャになってきて見難くなって来ましてね。整理しててね、さっきふっと思ったのですよ。「つっても誰も読まねえだろ」と。誰も読まないものだもん、公開しても問題無いよね。つうか、多分誰にもニーズなんて無いと思うんだが。とにかく先に言っておきたいのは、この以下の文章に関しては場末の馬鹿が書いた物であって、正直何の価値も有りません。情報としては完全な嘘ではないにせよ、もっとマシな物が多分沢山有ります。そして、ネットには(自称を含め)大量の専門家と一握りの頭のいい人が存在し、すばらしい情報、文章(自称を含め)が存在していますので、そちらを読んだ方が絶対的に正しい選択である、という認識を持つべきです。そもそも俺はネットに書いてある事、それも文責もロクに設定されてないような物は一切信用しません。そんな人間が、文責を一切明らかにせずに書いているんだもん、何の意味もねえだろ。ということを念頭に置くべきです。
 そもそも、「俺」が情報を扱った、という時点で情報に「俺」という偏りが産まれる訳ですよ。そして、「俺」というフィルターは決して純度の高い客観を持ち合わせてません。むしろ偏見の方が大きいぐらいだ。大抵の事柄に、そういうバイアスが有るんだってことを理解せずにネットくんだりで情報を漁って、しかもそれを鵜呑みにしちゃうとね、通称「ネットで真実を知った!」系の考え方に脳が変質しちゃいます。それはもう、気の毒な話です。そうは言っても本人が幸せなら別に構わないんだろうけどね。俺が巻き込まれる事が無い、遠い所で展開されるのなら俺は好きにすべきだと思います。
 要するに、コレが全てじゃないってこと。
 っていうか、以下の一連に関して詳細に調べたけりゃフランス語圏のワールドミュージックとか扱ってる海外サイトに行きなよ。来るとこ間違えてるんだよマジで。.jpなんてウラで片付けようとするんじゃ有りませんっ。
 
 ☆以下

 この前の検閲大会で色々とここに書いてあった物を整理して「まあ、これで良いだろ」と思ってたんですよ。ググルさんがハテナのWebの価値を下げてくれた事も有って、余程の事が無い限り検索には引っかからんだろうし、と思ってたんですが、俺が甘かったようで。
 ヤホーの検索エンジンさんは、普通にハテナに騙されっぱなしなのな。
 まあ、それは良いとして。
 そんなコンナとかを、はっきり言って他人事のように眺めていましたが、少々自分でも思う所有りまして、少しだけまとめとこうと思ったのがA〓chaの関係。
 まずA〓chaってのが何なのかというと、歌です。百聞は一見にしかずですので先ずは聞いてみるべし。

 もうPlayボタンを押すのも躊躇わせるような濃いオッチャンのアップが凄いですが、この人は知る人ぞ知るっていうか、ヨーロッパと中東では知らん人は居ないっていう凄い人なのですよ。彼こそがra〓(ライ、な)というジャンルの歌手の代表格というか、今もって中心人物というか。まあ詳細は検索エンジンでも回して調べれば良いよ。
 ra〓の歴史とかはWikiでも行ってみて来て下さい。というか、ra〓ってのが何なのか全く持ってワカラン状態ではA〓chaを検索エンジンで調べようという気にはならん筈なので、その辺りは全部割愛して問題ない筈だ。
 簡単に言うと、アルジェリア辺りの民謡(?なのかね)から派生した歌で、最初期は女性が歌っていたものが、男性も歌うようになり、それが移民という形でヨーロッパに流入。主にフランスで更なる発展をし現在に至るんだけど、そのフランスにて新たな発展をさせている第一人者が上のオッチャン、Khaledです。以前はCheb Khaledと名乗っていましたが、最近は(1992年からだっけか)Khaledとなってます。なってますが、Chebっていうのが男性のra〓歌手がみんなで名乗っている物(Chebなんちゃら、という感じで名乗ってます)なので、名前というよりも「呼ばれ方」という意味合いの方が強いんじゃないかと俺は思います。知らんけど。
 俺が聞くようになった直接の入り口は、細野さんのアルバムが切っ掛け。

omni Sight Seeing

omni Sight Seeing

 このアルバムが1989年に出た時に俺も大喜びでなけなしの金をはたいて購入したんですが、このアルバムの解説にra〓の事が書いてあったんですよ。で、このアルバム自体がワールドミュージックを細野さんが料理するというコンセプトの物で、そこでもra〓から影響を受けていた、と。それで興味を持って、ある意味「ああ、アンタもそれが入り口ね」と言われる二枚のアルバムを手に入れました。それがCheb kaderのra〓というアルバムと下の超絶最高なアルバム。
Kutche

Kutche

 初めてra〓を聞くんだけど何が良い?という、まず、今後俺が死ぬまでに絶対に聞かれる事のない質問が、もし、本当になされた時に、俺はやはりKutcheと1.2.3soleilsで悩みまくるのだろうと思うんだ。
1 2 3 Soleils (Dig)

1 2 3 Soleils (Dig)

 つか、絶対聞かれる事なく俺は死ぬので問題ないんだけど。
 Kutcheですが補足を。アマゾンさんでは発売日が国内版の再販の方で書かれてますが、オリジナルは88年に出てます。このアルバムKutcheは、それまでアコースティックな音で構成されていたものを、エレクトリックな物に置き換えたりリズムをユーロっぽくしてみたりと、当時としては実に画期的な挑戦がされていて、以後のra〓のアルバムに多大な影響を与えたという傑作なんです。持ってないと全く解んないだろうけど。
 さて、そんなすんごいra〓歌手さんであるKhaledですが、彼が世界レベルで注目を集める事になったアルバムがKutcheだとすると、彼がヨーロッパで絶対的な評価を受ける切っ掛けになった名曲がA〓chaなんだと思います。このA〓chaという曲は、彼が歌う他の曲と幾つか異なる物を含んでるんだな。それがまず言葉。
 ra〓ってのがアルジェリアのオランという地方の民謡を元にしていることからも解るように、やはりアラビア語で歌われるのが通常だったわけですよ。もうね、俺がra〓を買い始めた頃なんて、どこで買ったら良いのかも何もワカラン状態で、泣きべそかきながら専門店をハシゴしたもんですが、そんな頃に買ったアルバムは何一つ読めない!っていう状態で、本気でアラビア語を習おうと思ったぐらいです。それが何を間違えたのかハワイアンネイティブを口説く為に英語をならったり、仕事で追い掛けられて中国語が読めるようなったり、一体俺の人生の方向性はどうなってんだ。
 それは、後で真剣に考える。
 とにかく、アラビア語で歌われてたんだけどKhaled達が拠点にしていたのはフランスのパリだったわけで、フランスに移民で来ていた人たちに歌っていたのが、移民じゃない人たちにも「お、この歌いいじゃん!」って広まっていったりしたんだけど、それでも人種の壁ってデカイですやん。俺がヨーロッパに行くと向こうの連中相手に常時喧嘩してるもんな。主に奴らの白至上主義的な偏見と。それは俺の勝手な闘争なので心底ここではどうでも良いんだけどさ。そういう人種的な物とかあって、広く浸透するにまでは難しかったようなんだよな。そもそも政治と宗教が関わりまくりなので敷居が高過ぎる。
 実際、1994年にオランでKhaledよりも人気だったra〓の歌手さんのCheb Hasniさんがイスラム原理主義の皆様によって暗殺されちゃったし。

 続けて翌年、Rachid Baba Ahmedというポップなra〓を歌ってた方も同様に暗殺。

 もとよりra〓って「酒場」で「女」が歌ってた歌なわけで、「酒飲んじゃ駄目だろ」という戒律を持ってらっしゃる皆様に受けが良い訳が無い。ついでに女性が人前で歌を歌うなんてのも戒律的にアウツだったわけで、そんな問題だらけの歌を男性が歌って人気なってるってのは原理主義な皆様には許せなかったんだろうという話が伝わっております。俺は別に現地に居た訳じゃないし当事者でもないので知りません。知りたくもないです。
 そんな感じで内外から色々とあった訳ですね、ra〓って。
 そんなra〓の曲を、1996年、フランスの人気シンガーさんが作詞作曲したんですよ。それもフランス語で。
 さあ、この前まで俺がここに載せていたけど、冷静に考えて削除した歌詞のリンクです。
http://jp.redkaraoke.com/songs/Aicha/15144
 さらに、コノ曲を愛している外人さんが歌詞が見えてカラオケ的に楽しめる動画も作ってたのでリンク。

 作ったのはJean-Jacques Goldmanさん。歌詞を見てもらえると解るように全部フランス語。
 これをra〓の代表格の歌手であるKhaledが歌ったという、もう、そういう背景だけでも凄いんだけど、そんな事を知らなくても曲が秀逸。素晴らしい。そして歌詞も凄い。訳は各自勝手にやって欲しいんだよね。コレ以上「俺」っていうバイアスを混入させたくないんだよ。面倒な人の為に簡単に書くとさ、A〓chaという女性を口説く歌なんだけど、内容が凄い。A〓chaに男が色んな物を貢ごうとするわけです。象牙、金、蜂蜜、とにかく最高の物を全部捧げようとするんだけど、彼女が求めるのは「一人の人間としての人格、尊厳」なんですよ。これは背筋がゾゾゾってするぐらいの言葉ですよ。特に、前に書いたような暗殺やら戒律といった事やヨーロッパでの移民の人の扱いっていう、一連の流れを知ってるとね。
 で、コノ曲はものすごいヒットした訳で、おかげで色々なシンガーさんがコピーしたわけで。
 で、何やら、この東方にある変な島国ではA〓chaって曲は聴いた事が有るけどKhaledって誰よ?とか、人によっては平然と(しかも公然とな)khaledの容姿を馬鹿にしたりとか、そりゃもう、アンタ等全員正しい日本人です。一生、そういう素敵な日本人であって下さい。お願いします。俺が書いている文章や内容は正しくない日本人の妄想です。
 という俺の思いとかは、この世界に取っては何の意味も無い。
 だから、もっと有意義な事を書く。
 こんなクソのような文章を読むのは完全な時間の無駄ですから、以下のURLに行ってください。おっそろしく詳細なra〓の歴史が書かれています。書いた人は金沢の大学教授さんで、この人こそがra〓関連では日本で最前線にいらっしゃる方です。
 tp://web.kanazawa-u.ac.jp/~kasuya/chronologie.html
 俺個人はリンク、つまりURLというのはネット上においての共有財産であると考えてますが、人によっては「絶対直リン禁止!」という考えをもたれているようなので、個人の意味合いが強い場所は直接のリンクは避けてます。俺の愛。
 共感は要らないです。
 
 A〓chaっていう歌そのものに関してなんだけど、Khaledのアルバムだとこちらに収録。
Sahra

Sahra

Hafla

Hafla

 あと、上の1.2.3soleilsにも入ってます。
 とりあえず、俺の謎のコレクションでは、この三枚にバージョン違いが4曲あるのを確認してます。
 あと、少し話は展開するんだけど、このA〓chaってのは英語のラップにされたのがあって、それもついでに紹介しておこうかとか思った。

 Outlandishっていうラッパーさんの曲だそうで、こちらの詳細は俺は知らないです。知らんのだけど、歌詞に関してはこちらに全部載ってたので、リンク先にどうぞ。
http://ja.utrecht.cc/artist/Outlandish/v/191470
 歌詞は微妙にアレンジされてるような気がしますけどさ。まあ、この辺も各自勝手に訳して下さい。俺は知らん。
 

 では、検索エンジンに騙されてしまった皆様。
 今後一生さようなら。